佳水園 見学

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佳水園 入口

 京都市東山区の蹴上にある、ウェスティン都ホテル京都の別館となるこの建物は、村野藤吾の設計により1959年に竣工した。数寄屋建築として伝統的な材料はもちろんのこと、近代建築の材料である鉄やコンクリートも積極的に使われており、それぞれの材料の特徴を用い多面的な深みのある空間を演出している。その中でも雁行する各室に架けられた軽やかな屋根が幾重にも重なる造形が、白砂の中庭から続く造園家小川白楊による庭園を通しての望みは美しく感じた。

佳水園 中庭

佳水園の客室は19室あるが、すべてプランが異なっており、また細部の形式や使用材料も変えられており。材料選定は村野がイメージする空間を創造できる材を求めて、工房へ足繁く通っていたと聞きます。またその材料の納め方には強いこだわりがあり、分単位で各部分の指示をしていたといわれます。

佳水園 客室
佳水園 障子

照明や家具についても、どれを見ても楽しく、照明器具については村野自身が設計をしており、細い線で構成されたシンプルな形状と和紙等を使った明かりは、柔らかく、落ち着いた陰影を醸しだし、この建物の空間を彩っていました。

佳水園 照明

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