
滋賀県大津市蓬莱で計画中の、古民家を民具館とするリノベーションのプロジェクトで、今回はこのプロジェクトに関する、材料提供を行って頂ける建築木材店の倉庫見学へ伺った。一般的に材料屋さんの建築木材の倉庫というと、その企業が長年かけて、少しずつ集めた材料を保管している為、一般の材料店ではお目にかからない珍しい品の数々が眠る、宝の金庫のようなもので、なかなか見学させて頂く機会は少ない。

今回は大学の関係や、今後の仕事の関係もあって、沢山の種類の木材を見学させていただき、プロジェクトに使わせていただけそうな材料確認する目的であった。
まだまだ、このプロジェクトは始まったばかりで、古民家の改修計画が纏まっていない段階である事、またこのプロジェクトの方針は、地域住民が意見を出し合って地域強度を高める事が目的である為に、私としては普段の建築家としての立場の設計ではなく、アドバイザーとしての立場でプロジェクトに関わる事となる。

その事から、予算も少ない中でのプロジェクトで、どのような材料の種類と量を使わせていただけるか知り、守山地区の住民のワークショップなど検討の場で、プロジェクトの条件(予算や工法など)と、あまりにも現実味の離れたアイディアが出た場合の軌道修正が出来るような準備を兼ねていた。

会社として材料は、自慢の品なので、社長さんの木材に対する熱意はすごく、環境の事、人体の事、意匠の事、歴史の事を沢山教えて頂き、このプロジェクトとは別で、普段の設計の為の勉強をしているような、貴重な知識を頂けたので、私の木材に対する考えも以前よりも別の見方が出来るようになった事は、大変有意義な時間であったと思う。
珍しい品の写真はセキュリテー条の都合で、写真はアップ出来ないが、一部の許可を頂いた写真のみの掲載としたい。