京都 狭小住宅 建築家

コメントする
Blog
京都 狭小住宅 建築家

 京都での狭小住宅は敷地が細長い俗に言う、鰻の寝床が殆どである。一般的な木造の工法である木造在来工法は、建物のX方向Y方向の両面の風を受ける面積に対して、それぞれの方向に耐力壁をその割合分、耐力壁を配置しなければいけない。その関係で自由な平面計画が難しい場合が多い。そこで更に、間口が狭いと必要居室面積を確保し、その居室をどのように繋げるのかを検討するが、チャレンジ出来るアイディアのバリエーションが少ない。


京都 建築家




また京都で新築物件の設計業務を行うと、京都市景観条例で、京都市役所から京都の町並みに合う建物(和風)を求められる。京都の若手の建築家として、現代的な建物と従来からの建築様式を汲んだ、アイディアを形にしたいところであるが、その地域独特の設計条件を解決する事は大変困難である。その解決方法を求めて、他の地域の有名建築家が、京都に新築の建物を設計した物件を参考に見学へ行くが、その建築家の個性は発揮出来ていない作品もよく見受けられる、それほど景観条例は設計に大きな影響を与えている。


そのような狭小住宅でもあり、京都市の景観条例にも考慮しなければいけない、設計者の個性を表現する事が、難題なプロジェクトの需要は多いと感じる。様々な理由から、この場所でないといけない、この地で必ず住まないといけないとの事が多く、予算に関してはローコストの物件もあれば、ハイグレードの物件もある。変わった環境である。


京都 狭小住宅




このプロジェクトは、京都市内での狭小ローコスト住宅である。準防火地域に3階建てを計画しており、敷地に可能な限り最大限の床面積を確保する計画が求められた。この家の住まい者は、二世帯の6人で住む予定である為、無駄なスペースは排除する必要がある。 鰻の寝床は、従来のゾーニングを行うと通路が出来てしまい、その部分で面積が奪われてしまう、その事を解消する為に、室と室を直接繋げる方法を採用し、面積の問題を最優先に捉えて設計を行った。住まい者の住まい方の感覚、(今回はプライバシーの意識)など、設計時にヒアリングを重ね、狭小住宅には必要な取捨選択を行い、設計計画を纏め上げた。


コメントを残す