都市型狭小住宅

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狭小住宅

 都市型狭小住宅の相談を受ける事はよくあり、大阪や京都、兵庫などの敷地の区割りが、狭くなっている場所や用途地域の制限が厳しい敷地など、都市型ならではの狭小住宅には、様々な工夫が要求される。床面積を有効に使えるプランニングを考えながら、クライアントの要望を満たし、そして建築家側からの意見として、暮らしが豊かになる提案を行う為、一石二鳥や一石三鳥くらいの提案が必要とされる。どの分野の設計でも、同じくらいの設計時間は必要であるが、その設計ごとに力を入れるポイントが違う為に、柔軟な思考で対応しなければならない。同じパターンの問題が無いのが、楽しいところでもあり、苦しいところでもある。


狭小住宅 平面図
狭小住宅 立面図

その為に正直なところを言うと、次回のプレゼン日時をアイディアが決まってない、真っ暗な状態でスケジュールを決める為、そのスケジュールまでにベストなアイディアを提案しなければならない事は、大変スリリングな期間を過ごす事になる。先の見えないトンネルを走るようなものなのだが、それがまた楽しいのである。


狭小住宅 LDK
狭小住宅 寝室
ルーフトップバルコニー




この物件は、用途地域の関係から床面積はそれ程、取る事の出来ない敷地での住宅の提案で、よくある都市型の狭小住宅である。コストの問題から、シンプルな平面構成と外観になっているが、ものにお金をかけず、出来事や行為にお金をかける、時代性がよく現れた住宅になっている。このようなシンプルで豊かな暮らしを求めるクライアントは30代前後に多い感性である。


都市型狭小住宅
都市型狭小住宅 平面図
都市型狭小住宅 立面図




次にこのアイディアは、外観はシンプルな形状をしているが、内部に入ると全フロアーがスキップフロアーとなっており、内部空間がリズミカルで大きな広がりを持ったワンルームとなっている。LDKの変形な床に、均等に開けられた開口部から降り注ぐ陽だまりが、特徴的な空間となる表情を与えている。一見、無駄が多そうに見えるプランだが、住んでみると想像を超える出会いがあるだろう。空間設計には、良い意味の想定外の劇的な住空間は必要とされる。


都市型狭小住宅 LDK
都市型狭小住宅 キッチン
都市型狭小住宅 吹き抜け
屋上テラス




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