お付き合いのある工務店さんから、住宅の指名コンペを受けた。「鰻の寝床のガレージハウス」と題したコンペは、敷地が京都市中京区に位置する、現在は駐車場となっている場所に住宅のコンペを行い、優秀者のアイディアを実際に建築しようという計画である。

このコンペでポイントとなるのは、京都特有の変形敷地にガレージハウスをどのように提案するのかが、アイディアを分かれ目になるとなるが、間口が5.8m程で要望として車種があらかじめ選定されている。間口が5.8mで建設可能なセットバック寸法を引くと、どうしても並列で駐車する事がギリギリで、玄関としてのアプローチの通路が取れなくなる。縦列で駐車する方向にすれば簡単に、計画を前に進める事が可能であるが、並列に未練が残りなかなか踏ん切りをつけて前へ進めない。

また敷地奥側にある、膨らんだ敷地にはどのような魅力的な生活を演出できるのかも検討が必要である。このボリュームスタディーでどこまで時間をかけるかである。

今回の選考は建築家が選ぶのではなく、建築とは関係のない一般の人が投票で行う事から、建築の新しさや可能性を創造する基準軸は無いと考えられるので、どれだけ一般の人たちが魅力的に感じる住まいの提案が必要とされる。

８月１０日の締切に、面白いアイディアが浮かぶよう、頭の片隅にこのコンペの計画を置いて、常に検討していきたい。