
京都市内に事務所を構えて、ちょうど1年が経ち、だんだんと環境に慣れつつも、新しい発見は尽きないものです。その中の一つとしては、「季節について」別の都市に住んでいると、京都程季節を感じながら暮らす事は少なかったように思う、築120年の長屋で暮らすと、そもそも寒いし暑い。笑
外の音やお隣さんのくしゃみまでも、よく聞こえてくる。。。都市郊外のベットタウンの建売り住宅で育ち、独立後はコンクリートのワンルームマンションに、住み慣れていた私にとっては驚きばかりで、性格まで変わるのではないかと思うくらい。(変わるべきなのだと思うが)要は外との環境に近い感じがする、洋服のように家を着衣している感覚なのかもしれない、その事で周りの環境もすごく気になる。昨年は台風が日本列島に上陸したイメージが多かったが、さほど一昨昨年と変わりはない、なぜか天気が気になる、風の強さが気になる、外の匂いが気になるなど、以前の暮らしであれば、頑丈に囲われた家の中に意識が向いていたが、京都ではなぜか外へ外へと向いている。
また生活のリズムに関しても、京都での暮らしはより季節を感じる事が多い、私は外出する時の殆どが宮川町通りを通らなければ、どこかにアプローチ出来ない立地である。宮川町通りは今、冬の厳しい寒さから開放され、街全体が祝福ムードで、そんな街の姿も好きだ。京都には数え切れない程の、季節と共に暮らす生活があるのは、皆様も承知の通りでわざわざこの場で申すのもお恥ずかしいが、この様な建築・都市・暮らしの要素は、私の設計でも取り入れたい。が、私は純日本建築を作らない作風である。
形態や形式が違っても、京都を感じられるテイストが根底にある設計が出来ればと思う。
ごたごたと書きましたが、今、京都は良い季節です。お忙しいと思いますが、息抜きに訪れてみてください。