建築家との家づくりの上で必要なこと3
敷地に関すること
建築家との家つくりで、どうしても時間が必要とされるのが敷地探しです。空き家が増えていると言う情報をよく耳にしますが、それでもクライアントが納得する敷地と出会うのは難しい、クライアントの要望で新しい造成地が良いと言う希望が多いが、その理由としてはご近所関係で、新しい造成地であれば同年代が別の区画を購入している可能性が高く、今後の関係も問題無く進むだろうと言う希望的観測が多い。確かに気持ちとしては理解は出来るが、本当にその他の敷地でもその様な関係を築く事が出来ないのだろうかと疑問に思う。その事をクライアントと話し合うと、クライアントがイメージする「家」とは、一般的な建売り住宅である事がわかってきた、建売り住宅の利点は沢山あるが、今回のケースで言うとマイナスの部分が多い、どうしてもその様な住宅は、形態は勿論の事だが他者との関係性も閉じる内容となっている事が多い。
家には問題を解決する力がある事を知って頂きたい。例えば、引きこもりに関する事である、住宅の平面プラン(間取り)を計画する時に、家族4人暮らしであれば、個室が最低でも3室必要となるのが最近の流れである、しかし大きな敷地で膨大な予算があれば、広々とした平面計画が可能だが、都会の場合は寸法の選択が最小限とならざるえない、それに加えて都市の密集地であれば外部に向けて自由に窓を設定する事が出来ない事の方が多い。(むやみに窓を設定した住宅が、年中雨戸を閉めているのも見かける)ではそのような家で暮らすと、どのように人は感じるのだろうか??そしてその感覚が日常となり性格までも変わったりしないのだろうか??
環境は人の考えや性格までも変えてしまうと言われている。この事はマイナスの例であるが、プラスの方向性で家を設計する事が出来れば、上記にあげられたご近所付き合いも解決する事が可能だと思う。
建物は敷地ありきで設計させる。敷地の影響をものすごく受ける。という事は敷地は建築家と一緒に探す必要があるのではないだろうか。この大きな急斜面の土地ではどのような暮らしが可能なのか、一般のクライアントでは想像が付かないだろう、癖の強い敷地は一般の人であればパスするだろう。。。クライアントの暮らし方をヒアリングして共に検討し、それに合う敷地を探し、住宅を設計する事が家づくりには大切である。