建築家との家づくりの上で必要なこと1
家づくりの時間に関して
一生に一度の大きな買い物になる事は、たいていの人に言えると思います。どのように進めるのか、またその都度、重大な決断をしなければなりません。初めての事で、決断の難しさを感じているかと思われます。沢山の情報をネットから拾って来る事は可能ですが、規模が規模なだけに中々実感がわかない、迷いから一歩が踏み出せない、日々の仕事が忙しく後回しになっている。そのようなクライアントを今まで沢山見てきました。無理もありません…。しかし、竣工してから今までの事を振り返ってみると、どのクライアントも初めのスタートを、もっと早めにしておけば良かったとの感想を述べられます。後回しにも限界が来る。例えば、お子さんの小学校の入学が近づいて来て、動き始めて間もない情報量で、一生の住まいや土地の決定をしてしまったり、最初にもっと早く動いておけば、基本設計に時間を回せる事が出来たり、お金に関しても貯蓄の額と利子の額や、物価の事を計算したら早く動いていた方が良かったりと言った事が沢山あります。
私たちがここで伝えたい事は、決して「早く決断しなさい」と言った事ではありません、長い時間をかけて情報収集し、考える時間を取って欲しいのです。
それぞれの住まいのあり方を考える
新居に暮らす事は、現代社会において様々な選択が可能です。半世紀前であれば、地元の大工の棟梁にお願いして家を作る、親世帯と同じ家で暮らす、借家で暮らすなどが大半だったかと思います。しかし現在は、暮らし方の選択に加え、住まいづくりの考え方もバリエーションが増え、 建築家と家を建てるのが趣味になるクライアントが大勢いますし、YouTubeや情報サイトで勉強して、DIYや仲間と一緒に家づくりをされている方もおられます。どの選択も素晴らしい決断だと思います。建売り住宅を購入する事や、マンション暮らしをする人など、どの選択でも良いのです。大切なのは、一度、自分自身の暮らしはどうあるべきかから考える必要があるのです。その考えが常識的に行える世の中になる事で、さらなる豊かさを得られるはずです。